父の急死と大空襲・・・激動の幼少時代
自転車の組み立てや販売で、生計を立てていた父は、私が三歳の頃、突然の病気で他界しました。家庭や会社が大混乱になったその日の三日後、東京大空襲で追い打ちをかけるように、家まで失いました。
当時の記憶はほとんど残っていませんが、母は背中で泣き叫ぶ私を連れ、千葉に移り住んだそうです。私の人生の始まりは、そんな波乱づくしのスタートだったのです。
ボクシングと車販売の二足のわらじ
高校卒業当時の私の夢は、ボクサーになることでした。ボクシング中心の生活を確保するために選らんだ仕事は、時間に束縛されない、自動車販売営業の仕事・・・。
トヨタのディーラーに、完全歩合営業職として就職した私は、とにかく昼間は足腰を鍛えるために、歩きに歩きました。
そして夜はジムワーク。念願叶ってプロライセンスを取得後は4戦4勝の好スタート。しかし、栄養不足で体を壊し、発熱のある状態で無理に出場した5戦目は、体の不調を察知したセコンドがタオルを投げてTKO負け。
直後に緊急手術を受け入院。二度とリングに上がれない体になってしまいました。
今の私を支える、自分に厳しいボクサー魂と、お客様を真に想う「心」の経営
その後は車の販売に専念。自分に極限までストイックになる必要があるボクシングの精神は、販売業にも大いに活かされ成績は常に平均以上を保ちました。とにかく本気で毎日の仕事に打ち込みました。
独立後、競争の激しい車業界の中で、未だに口コミだけで仕事がとぎれなく順調に確保できている要因は、お客様のことを真に想う「心」の重視した経営だと想っています。
私達は、お客様に何か不足の事態が起きた時には、それこそ体を張って、全力でお守りします。納車前や作業中は勿論、むしろ納車後のアフターサービスに、ここまでやるかと言われるほど力を入れています。
焼け野原の東京で、何もないところから始まった私の人生・・・今こうして生きている感謝の証として、仕事を通じて、お客様に恩返しをできれば本望です。
エムケーオート株式会社 金山 雅俊